【世界樹3】VS.ナルメル 海賊 2010年08月25日 世界樹の迷宮3を「むぎわらのいちみ」ってギルド名でプレイしてるよって話。現在10階辺りでウロウロしてます。最近文章あんまり書けてないので、意味もなく1階層のボス戦辺りを文章化。パーティメンバーは右下にいる辺り。 xxxxx 散らばった鎧や折れた剣。 これらの持ち主はきっと、この沼地のヌシの腹の中に捕われたのだろう。 サンジはそれらにちらりと目をやって、以降はできるだけ視界に入らないように移動している。 ギルド『麦わらの一味』の目の前に立ちふさがるのは巨大鯰・ナルメルだった。それを退治するのが、現在の彼らのミッション。 慎重に迷宮を下り、この場所は地下に5階下った場所だった。 力を貸そうというゾディアックとシノビの二人組の協力を断り、沼地に立っているのは彼ら5人と、それからナマズのみ。「お前がどんだけの冒険者を食ってきたかは知らねェけどなァ…」 仁王立ちのルフィが、口を開いた。「今はおれがお前を食いてェんだ、タタキにしてやる!!!」 …切実な響きだった。もちろん仲間4人が思いっきり泥の地面にずっこけたことは言うまでもない。 その言葉を解したわけもないだろうが、その動きに反応してのっそりとナマズが背びれを立てた。 それが、戦闘開始の合図。「クソッ、滑るッ!」 叫んだのはまたルフィだった。そこらのモンスターならば一撃で粉砕する槌の一撃だが、巨大鯰のぬめぬめとした皮膚がその衝撃を受け流すのだ。 それはルフィの攻撃だけでなく、同じ武器であるゾロの攻撃も、フランキーの槍、サンジの剣、ウソップの矢弾も同じ。 属性攻撃のできるものがいれば、少しは楽になるのだろう。しかし、今日の探索にゾディアックのブルックは参加していないのだ。「コック!攻撃の号令が切れてんぞ!」 巨大鯰―ナルメルの正面に回ったゾロが叫ぶ。ただでさえ攻撃の通りにくい敵には、プリンスの魔力で攻撃力を上げなければさすがのゾロでさえ大きなダメージを与えられない。「わかってるよクソマリモ! …―『行け』!!」 サンジが剣を掲げる。ナルメルの前方に回っている仲間たちーゾロとルフィ、フランキーの体を、光が包んだ。 号令の範囲から外れたウソップが慌てて振り向く。「サンジ、おれは!?」「待ってろ、すぐ…ッ!?」 しかしサンジはその声に応えることはできなかった。鯰の巨大な尾ヒレが地面を抉り、泥の塊を飛ばしてきたのだ。それはサンジを直撃し、白い衣服と金の髪を汚れた茶色に染める。「…―クソ魚め!」 毒づき頭を振って泥を振り払おうとするが、粘り気の多い泥は簡単に落ちない。サンジは舌打ちをした。「サンジ!!」 ルフィの声に顔をあげるが一瞬遅い。泥の入った目を拭い視線を向けたときには既に、鯰の巨大なヒレが目前まで迫っていた。「…ッ!」 サンジは反射的に目をつぶる。 しかし予想した衝撃はこなかった。「大丈夫か、ぐるぐる!」「フランキー!」 目を開けたサンジの前に立ちふさがっていたのは、盾を構えたフランキーだった。ディバイドガードにパリィ。仲間を敵の攻撃から庇い、さらに盾を使ってその攻撃を受け流すのは彼の得意技だ。 さらにサンジの体を暖かい光が包む。ルフィの唱えたヒールだった。服や体にこびりついた泥が光にふわりと溶ける。「ちっくしょー、よくもサンジばっか狙いやがったな!」 じゃきん、とウソップが巨大な弩砲をナルメルに向けた。フランキーと向かい合っている巨大鯰はそれに気づかない。「―食らえ、火炎星!!」 彼が勝手に名前をつけた技―ファイアバラージだ―が、ナマズの小さな目に命中して爆発する。 急所である目を狙われては、流石の巨体もたじろいだ。「ゾロッ!」「わかってるッ!!」 ゾロが高く跳躍する。 見上げたサンジの瞳には、逆光に槌を振り上げた黒い影にしか見えない。 クラッシュブロー。その槌の一撃は、正確にナマズの頭蓋を揺らした。-オォオオオオオオ―… のけぞったナルメルが咆哮する。洞窟のような黒い口から響くのは、聴く者に絶望を与えるようなくぐもった音だった。 弩砲と槌の連続攻撃に、ナルメルが初めて怒りを露わにしたのだ。 それは、沼地のヌシとして彼が君臨してから初めての恥辱だったのだろう。背びれを逆立て、胸鰭を構えて突進の体制をとった。「っ、なんだ!?」 ウソップが慌てた声をあげた。突然に地が揺れだしたのだ。フランキーとサンジが膝をつき、ゾロは槌を杖代わりにして耐える。「あ、あ、あれ見ろッ!!」 また声を上げたのはウソップだった。震える指の先には―「新手か…!」 草木をかき分け、のそりと現れた影は一つ二つではない。 背を覆う堅そうな甲殻と獲物の体液を吸うためなのだろう鋭い口先。それはゲンゴロウか何かに見えたが、あまりにも巨大だった。高さだけで、フランキーよりも大きいだろう。 現れたその巨大ゲンゴロウたちを盾にするように、ナマズはゆっくりと後退していく。サンジたちの前には、新手の巨大ゲンゴロウたちが立ち塞がった。「…面白いじゃねェか」 この窮地に、笑うのはゾロ。「丁度いい、守りばっかのバトルじゃつまんねーと思ってたところだ!」 盾を投げ捨て、一歩踏み出したのはフランキー。「こ、ここまで来たらやってやるさ…!」 震えながらも弩砲を構えなおすのはウソップ。「…はァ」 サンジは鎧の下から煙草を取り出して口にくわえた。「この湿気じゃタバコもだめになっちまう。…早く終わらせんぞ」「ああ。」 頷いたのはルフィだった。「このまんまじゃ、おれの腹の皮と背中の皮がくっついちまう!早くナマズを食いに行くぞォ!!!」「違うだろ」 ウソップが裏手のモーションつきで突っ込んだ。 戦いは、まだもう少し続くだろう。 その時にこの沼地で生を叫ぶのが冒険者なのか沼地のヌシか。 ―それは何千年生きた人ならざる者も、まだ知らない結末。-----サンジ(プリンス)には、自分のHPが満タンの時、ターンエンドで全員のHPを回復、という素晴らしいスキルがあるので、みんなでかばったり回復したりです。一番守られるのがサンジで、回復役がルフィで、攻撃力が一番高いのがウソとかおかしい。ナルメルには一回全滅させられたから嫌い。。。二連戦プラス湿地に蠢くものは辛い…そんな用意してないよ… PR