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マイナー作品とかのションボリ二次創作を細々と。

【銀魂】狗の憂鬱[4]

【銀魂】山崎シリアス(土山)

S方さんとM崎さん。

※シリアス&ダウナー系ご注意。
※大半が密偵山崎に夢を抱いた話となっています。
※暗殺、軽い暴力、あんぱん、暴力と関係ない嘔吐、あんぱん、あんぱんなどを含みあんぱん。
※最後。…書きたかった話と大きく変わってしまったorz

まとめ:
[1] http://sets.blog.shinobi.jp/Entry/173/
[2] http://sets.blog.shinobi.jp/Entry/174/
[3] http://sets.blog.shinobi.jp/Entry/175/




 ■ 狗の憂鬱[4]

 数日の張り込み後、決定的な証拠を掴んだ。
 店先で仏像を見ていた一人の客が、急に辺りを伺ったかと思うと、ひょい、とその仏像の底を外したのだ。俺の側からその仏像の中身を覗くことはできなかったが、先日同じもののからくりを確認しているから、その行動が何を示すのかは容易に知れる。
 しかも、その客というのが指名手配中の攘夷浪士だったのだ。ちゃんと、記憶のデータベースの中にある。
 ばっちりと証拠の写真を取って、メールに添付して副長に送信。しばらくすれば隊員たちが駆けつけてきて、捕物が始まるのだろう。俺のあんぱん生活も、やっとおしまいだ。
 ここ数日かじりついていた窓から離れ、後ろに大きく寝転んだ。特に、例の仏像の証拠を掴んだ日からは一睡もせず毎日しっかりと見張りをしていたから、一気に眠気と疲れが襲ってくる。体も凝り固まって、寝転がっただけなのに全身がきしんだ。
 ふと、ここにきて数日目に見た夢のことを思い出した。何かの任務に成功して褒められる夢だ。
 あんなの、やはり夢でしかなかった。
 あの夢のなかで与えられた温かいてのひらなどはなく、唯一暖かかったのは喉を踏みつける足だった。褒める言葉などなく責める言葉だけ。
「………」
 夢の中の自分に嫉妬するか?あのひとの笑顔を見ることができて、あの人の温かい手のひらに触れてもらえて、褒めてもらって笑う自分を。
 ――気持ち悪い。
 そう吐き捨ててしまうのは簡単だ。あのひとが俺のために笑うなど、想像もできやしない。
 だけれども。
 あのてのひらは、本当に暖かかったのだ。
 喉に触れる。そこから指を滑らせて、左の鎖骨に触れた。あの日につけられた真っ赤な痕は既に残っていない。そういえば、その夜はその痕を確認したけれども、日々薄れ消えた日には気づかなかったな、と思った。
 外が、騒がしくなってきた。

「生きてるか、山崎」
 仰向けに倒れたまま扉の方を伺うと、夕焼けを背後に立っている人影が見えた。
「…おい」
「あ、はい」
 起き上がったほうがいいのかと思いつつ、それでもひんやりした床の気持ちよさに抗えずごろごろしていると、つかつかと近寄ってきたその人に頭を蹴られた。
「痛ッ…」
 そんなことをするのはもちろん、副長で。
「生きてんだったら早く起きろ。討ち入りだ」
 相変わらず瞳孔の開いた目で、俺を見下ろしている。その顔を見るのも随分と久しぶりのような気がして、俺はぼんやりとそれを下から見上げた。
 普段ならばすぐ起き上がって正座し謝り倒すところだが、何故だか今日はそうしなくても良いような気がした。蹴られた頭があまり痛くなかったことも、あったかもしれない。
 代わりに、ぼんやりとした声を出す。
「えー、俺も参加ですかぁ」
「当たり前だろ。俺自ら迎えにきてやったんだ。来ねえとは言わせねェぞ」
「でも、ほら、俺ここんとこずっと張り込みで、疲れてるっていうか」
 それでもごろごろしていると、首根っこを掴まれて引きずり起こされた。
「いいからとっとと着替えろ。ほれ」
「……はーい」
 子猫のポーズから解放され、とりあえずは襟元を伸ばす。
 着物を脱ぎ捨てて、壁際にかけていた隊服を手に取る。しばらく着ていなかった隊服は冷たく、ろくに風呂にも入っていない体にはまったく合わない気がして、居心地が悪かった。
 だけれども、やはり隊服を着るということは、気分を引き締めることにもなるようだ。ぼんやりしていた頭が段々とはっきりしてくる。
 最後に腰に刀を差し、すべての準備が整う。
「んじゃ、行くぞ」
「はいよ」
 一足先に背中を向けた副長に続いて、俺は約一ヶ月を過ごした部屋を後にする。
 そして、扉の近くまでたどり着いたそのとき、ふと副長が少し振り返った。肩越しに、視線はこっちには向けない程度だったけれども。
「――おい、山崎」
「はい?」
「ご苦労だったな」
 視線すらこっちに向けてくれず、ぶっきらぼうな口調で。
 撫でるてのひらも笑顔もなく、褒める言葉ですらなく。
 ああ、でも。
「…――はい!!」
 その一言が欲しかったのだ、俺は。
 俺だけに向けてくれる、何か苦労を報いてくれるような彼の一言が。
 そのひとことだけで、充分なのだ。
 思わず笑みを浮かべて元気な声を上げると、やっと副長が振り向いた。
「…何いい笑顔浮かべてんだよ」
「えー?そんなことないッスよ」
「そんなことなくねェだろうが。いい顔しやがって。なんだその顔。ムカつくなオイ」
「いたっ、痛いですって、脛に小キックはやめてくださいよう!」
 扉の外に出る。
 外の世界はとても明るく、眩しかった。




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微妙に明るくなったとこでおしまい。
書きたかったおしまいと違うんだ…もっとこう、ぐちゃぐちゃしたかったのに。
そう、まるであんぱんの中のあんこのように………
…ごめん、もうあんぱんネタひっぱるのやめる。

何であの子精神崩壊するまであんぱん食うの?
馬鹿なの?
ということであんぱん系シリアスと土山系SM書きたくてこうなった。
何か、結局あんぱんから抜け出せなくなって結局あんぱんあんぱん。

3話目が気持ち悪いほど甘すぎて死ねる。
あれ甘いんだよ。両方共超甘えてるんだよ。
ほんとは土方さんふんだりけったりしたあと涙目山崎見て襲い掛かりたかったんだけど、
サボんな言っときながら襲うとか矛盾してるから
仕方なくキスマークつけるだけで諦めたんだよっていう裏?設定。
甘え方おかしいわー引くわー(ぉ

ふんだりけったりの辺りで靴下萌えもっと突っ込もうかと思ったんだけどやめた。
流石に変態くさくなりすぎるので。
何が書きたかったのかなー。何か土方さんの性格が一貫してない。
副長のSっぷりも監察のMっぷりもなんか足りない。

だけど次はもっといちゃいちゃした土山書きたい。
これも充分いちゃいちゃしてたけど普通に甘いやつ。
あと原田と山崎←土方みたいなの書きたい。


とりあえず変態で悪かったな!って言いたいのと、
やっぱビバ土山って言いたいのと、
張り込みって打とうとした時「はるこみ」って打っちゃって、
そんなオタクな山崎は嫌だなぁと思いつつも
トッシー×山崎は有りだろうかとか考えてた。

お付き合いいただきありがとうございました!


こんな急に山崎が来たのは↓DVDジャケットのせい。
もっと早く知ってれば良かった…くっ!!


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