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マイナー作品とかのションボリ二次創作を細々と。

【銀魂】役割分担

【銀魂】土山

俺の役割、お前の役割。


2004年10月4日
に書いたらしい土山な文章が出てきたのでリメイクしてみた。
※ネタは過去のものですが文章は現在の文体です。
※監察山崎に夢を以下略



 山崎がやっと任務から帰ってきたという報告を受けて、俺は医務室に向かった。
 帰ってきたという報告は別の監察からで、何故本人が来ないのかと問えば、彼は怪我をしているからと。
 だから、医務室へ向かうのだ。
「………」
 山崎という男は監察だ。任務の多くは情報収集や偵察、潜入捜査で、刀を取って戦うことはほとんどない。
 何にでも変装しどこへでも溶け込めるよう――例えば女装のような――中性的な体つきを保つため、鍛錬の類に参加することも多くない。
 他の隊士が刀の稽古をしている間も、彼は変装や話術の勉強をしていて。
 ――彼は、弱いのだ。
 それは、全て彼が『監察』としての使命を果たす為で、その為に犠牲にしたのが力だったのだ。
 その、彼が犠牲にしたものを補うのは、自分の役割のはずだったのに。
 俺は、足を早めた。


 ■ 役割分担


「…副長」
 白い医務室の中、その中央、椅子は一脚。
 小さな椅子の上にさらに小さく座って、自らの腕に包帯を巻いているのが、山崎だった。
 ドアを開けたまま何も言わない俺を上目づかいに見上げて、苦笑のような自虐的なような困ったような、そんな笑みを浮かべた。
 しかしその笑みをすぐに消し、
「あ、副長、安心して下さいね!」
 いつものような、へらりとした笑顔を浮かべてみせた。
 それは、作られた笑顔だ。
「怪我しちゃったけど、ちゃんと情報は掴んできたんで!」
 怪我も大きくないんで心配せんでください、と。
 言っている端から腕に巻かれた包帯は赤に染まっているというのに。胸元に巻かれた包帯も真っ赤だというのに。
 白い肌もいつもより白くて、噛み締めていたのであろう唇が痛々しくて。
 分かりやすいほどに傷んだ体を嘘で隠して、それでも奴は俺に向かって笑顔を作るのだ。
「すいません。だから報告は後で――?」
 俺は大股で医務室の中に押し入って、俺をきょとんと見上げる体を抱きしめた。
 小さく、痛、とつぶやく体を、わかっていながらも強く抱きしめる。
「……どうしたんですか、副長」
「良く、帰ってきた」
 耳元で小さくつぶやく。
 腕の中の体が小さく震え、ふ、と微かに息が吐かれるのが聞こえた。
「せっかく大事な情報掴んだんです。早く知らせないとって、ちょっと焦ってヘマしました」
 山崎の腕が一回上がり、戸惑ったように下ろされる。
「……弱くて、すみません」
 続いたのは、そんな弱々しい声。
「俺が弱くて、そのせいで副長に心配かけて。情報だってすぐに伝えられなくて…」
 その言葉を止めたくて、俺はいっそう強く山崎を抱きしめた。
「そんなこと、気にすんじゃねェ」
「…」
「いいか、それがお前の仕事だ」
「………?」
「弱くて、俺に守られんのまでお前の仕事だって言ってんだ」
 腕の中の体が、はっと息を呑むのを感じた。
「お前は監察だ。戦うのは俺や、それこそ総悟にでもまるごと任せとけ」
 おずおずと山崎の腕がもう一度上がり、俺の腕に添えられる。
「だから――今回の件に非があるのは、俺だ。謝るべきなのは俺だ」
「そんなこと――言わんでください」
 俺の腕に添えられた指が滑って、俺の背に回される。
「副長にそうまで言われちゃったら、俺もう闘えないじゃないですか」
「それが、お前の役目じゃねェと言ってんだ」
「…わかりました」
 くすくすと笑う声が聞こえる。顔は見えなかったが、その笑い声は何だか嬉しそうで。
 作り笑いなんかじゃなくて、やっと彼自身の笑顔を浮かべたのだと感じた。
「じゃあ、次からは守ってください」
「俺ん所まで逃げてこいよ」
「わかりました」
 きゅう、と俺の背に回された腕に力がこもる。
「ありがとう、ございます。」
 他の誰がいるわけでもないのに、小さく、俺にしか聞こえないような声で山崎は言う。

「お前が無事で、良かった」
 そしてやっと、俺は言いたかったその一言を伝えることができた。





現在の土山観と違いすぎて吹いた。
なななな殴らない!?土方さんが殴らない!!
そんなの俺の知ってる副長じゃない!
…って↓の文章の辺りの山崎さんが言ってました。

あまりにも原文が稚拙で耐え切れなかったので思いっきり改訂。
元の文章はちょっと何が言いたいのかごちゃごちゃで不明だったので整理したら
「お前にできねェことはおれがやる、おれにできねェことをお前がやれ!」だった。
oh...
結局わたしの萌えどころはそこなのか。


ちなみに、2004年10月04日辺りのジャンプ本誌はさっちゃんが初登場したりだそう。
参考:ttp://blogs.dion.ne.jp/edge219/archives/cat_4631-1.html#106850(色々懐かしい!!

調べてみたらさっちゃんは5巻、ジャスタウェイですら7巻。
5巻って。5巻って。
そこまでの間に山崎って何してるの?ミントンか?ミントンなのか?女装は?まだ?

そんな頃から何私ってば山崎一直線なの。
っていうかその頃から監察山崎に夢持った私は成長してないの?
もうダメだ。山崎大好き。


ついでに同じ頃に書いたと思われる沖山も出てきたのでそのうちリメイクする。

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