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マイナー作品とかのションボリ二次創作を細々と。

【銀魂】少しだけ張り込みが楽しみになった話

【銀魂】原田と山崎

憂鬱だったんだけどなあ。

※原田のキャラクター捏造注意




 ああ憂鬱だ憂鬱だ。
 何と言っても今日から任務を仰せつかっている。
 それも、張り込みの任務。
 これからのあんぱん生活を思って、俺は今とても憂鬱だ。
 あんぱん生活やめりゃいいのにと副長は言うけれど、あの人はわかっちゃいない。
 あのあんぱんと牛乳のお陰で、俺が何度もいい情報を掴めてるってことを。

「おー山崎、今日から張り込みだって?」
「ああ…おう」

 出かける支度をしていた俺に声をかけてきたのは原田だった。
 今日も綺麗なハゲ…もとい、スキンヘッド。
 まだ外も暗いから、そのスキンヘッドに反射する光も少なくて、ちょっと残念。

「凄絶な顔してるぞ、大丈夫か?」
「大丈夫だ、問題ない」

 それもう古いんじゃね?と言われ、もう一度大丈夫だ問題ないと返しておいた。
 原田が笑って、その明るい笑い声が憂鬱な俺の心を逆立てる。

「で、何か用?俺今からもう出るところなんだけど」

 草履の紐を締めながら答えると、何かを差し出された。

「ん?」
「ほれ。これ持ってけ」
「なに?」

 差し出されたのは、何やら猫の柄が印刷されたエコバック。
 …無駄にかわいいな、オイ。
 受け取って、中を見る。

「あ、これって…」
「お前、張り込みん時ァそれしか食わねえんだろ?」

 入っていたのはいくつものあんぱんだった。
 しかも1つ1つビニール袋に包まれているのだが、それは市販のものではない。

「…もしかして、原田が作ったの?」
「ん、まあな」

 1つ取り出して眺めてみる。
 大量生産のコンビニパンと比べると不恰好だけれども、つやつやしていて綺麗だ。
 焼きたてなのかほんのり暖かくて、イースト菌の匂いがふわりと香る。

「…ありがと、原田」
「がんばれよ」

 ぐしゃぐしゃ頭を撫でられて、何だかくすぐったくて笑えた。

「んじゃ、行ってくるぜ」
「おうよー」

 見送られて、俺は屯所を後にする。
 いつもは憂鬱なだけの任務が、少しだけ楽しみになった。

 正面に、朝焼けが見える。






もうあんぱんネタやめるって言った舌の根も乾かぬうちに
またあんぱんネタ引っ張ってきた私を誰か殴るといいと思うよ。

脳内原田さん設定:
・かわいい物好き
・料理手芸得意
でっかいおっさんがでっかい手でかわいいものを包んでるのが
とてもかわいいと思うんです。

ということで、脳内原山がほのぼのしすぎてる。
はらだの、でばんがないのが、いけない!

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