【黒バス】愛について。 その他SS/落書き/語り 2012年09月12日 【黒バス】緑間×高尾『今日のかに座のラッキーアイテムは、「愛を感じるもの」!』※某友人がチャット中に発生させたネタから妄想※黒バスとか初めてすぎてキャラ性が行方不明※高尾がHSK通り越しておかん※某ちゃん、誕生日おめでとう!!!! 『今日のおは朝占いー!!』『今日の1位はおとめ座のあなた! 行ったことのない場所に幸運が潜んでいるようです。旅行も最高! ラッキーカラーは黒、ラッキーアイテムは掃除グッズ!』『4位はさそり座のあなた。 今日はしっかり自己主張をするのがベスト!友達や恋人を甘やかしすぎないようにね! ラッキーアイテムは使いかけの消しゴム!』『12位は…ごめんなさい!かに座のあなた! ワガママにしてると、頭にパイナップルをぶつけられちゃうかも?恩を受けたら倍にして返しましょう! そんなあなたを助けるラッキーアイテムは、愛を感じるもの!』『それでは今日も、いってらっしゃーい!』■ 愛について。「だから、高尾!よこせと言っているのが聞こえないのか!」「いやだねー」 頭が痛い。 いつもならばふざけた末には必ずしょうがねえな、と緑間の言い分を聞いてくれる友は、何故か今日は頑なだ。 『それ』が必要な理由は理路整然と何度も説明しているし、『それ』をいかに大事にしているか、高尾は知っているはずなのに。「高尾…そろそろ寄越さないと……」 段々と苛つきが高まり、思わず睨みつける。 そんな緑間とは対照的に、高尾は、はあ、と溜息をついた。「……ねえ、真ちゃん」「何だ」「…………あのさあ、」「めっずらしー!」 しかし、何かを語りつけた言葉は、彼の背中から首にかけられた腕と、声によって遮られた。「どうしたよ、高尾」 高尾の肩を抱き、その顔を覗きこんでにやにやと笑っているのは先輩である宮地だった。「なになに?とうとう緑間のワガママに付き合いきれなくなった?」「いや…なんか真ちゃんが、おは朝の順位が悪かったのでアイテム補正したいけど持ってなくて。 俺なら持ってるだろうってカツアゲを」「そんなことはしていないだろう、高尾!」「わ」「っ、」 緑間が、高尾の腕を掴んで引き寄せる。 そうすると宮地の腕は高尾の肩からはずれ、体重をかけていた体はたたらを踏む。 ギュキュ、とバッシュが体育館の床に擦れる嫌な音が響き、宮地は変な格好で膝をついた。「あ、すんませ…」「………木村あああ!こいつらにボール全力でぶつけよう!!」「落ち着け、宮地。部屋でボールはダメだ、外に連れ出してからだ」 格好わるいところを見られたと座り込んだまま叫ぶ宮地に、たしなめているのか何なのかよくわからない木村。 とりあえず、宮地をよしよしと撫でる姿は、休日のお父さんにしか見えなかったりする。「…んで?高尾、緑間。何かあったのか」 保護者然と振り返る木村。 高尾は先程の緑間の剣幕を思い出して何か言い訳をしようとしたが、今度口を開いたのは緑間だった。「先輩」「何だ、緑間」「俺に愛をください」 緑間、のまの字を言い終わらないうちに被せられた、衝撃的な一言。 ぽかんと口を開いたまま固まる木村と宮地。 あーあ、と頭を抱える高尾。 そのまま、過ぎゆく1分は異様に長い。「………………ついに頭が沸いたか、緑間」 最初に正気を取り戻したのは宮地だった。 といっても、眉間にシワを寄せ、彼の正気を疑っているような感じではあったが。「宮地、早急にパイナップルを手配するから耐えろ」 その宮地の言葉に、続けて木村も正気に戻る。「いや、パイナップルって」「我がまま3回分でも無理だ」 呆れて口を挟もうとした高尾の後ろから、声。 ぎょっとして振り返れば、2メートル近い巨体が、そこに立っていた。 不機嫌そうな顔を隠そうともしない。それは主将の大坪であった。「大坪さん、なに、マジレスしてんすか!」「いや、朝練サボってるレギュラーが4人もいるもんだから、注意しようと思ったら面白い話が聞こえたものでな」「面白いって…愛を欲しがる緑間ってのはたしかに変な絵面だけど」 宮地を無視して、で?と問いかける大坪が視線を向けたのは、まだ会話の通じそうな高尾で。 彼はへらりと苦笑を浮かべて、すんませーん、と言った。「だから、真ちゃ…緑間が、今日のラッキーアイテム持ってなくて」「なんなの?今日のかに座のラッキーアイテム」「それがですねー、宮地先輩。 今日のかに座のラッキーアイテム、『愛を感じるもの』だったんすよー」 本日二度目のポカーンタイム。「なんつーもんを………」 さしもの大坪も、それはないわーと言った顔で呆れ顔を浮かべている。 さすが変なラッキーアイテムに定評にあるおは朝である。 先輩3人が言葉をなくしている中、くいくいと高尾の腕が引かれた。まだ彼の腕を握っていた、緑間である。 その行動が何を示しているのかよくわかった高尾は、またもや苦笑を浮かべた。「…真ちゃん、これ見よがしに催促すんのやめてくんない?」「………うるさい、よこすのだよ、高尾」 その言葉と、予鈴が鳴るのはほぼ同時だった。「あっほら真ちゃん予鈴だよ!早く教室行かなきゃ!」 ラッキーアイテムの催促のせいで、ろくに練習も出来なかった。 汗もそんなにかいていないし、このまま着替えて教室に直行すればいいだろう。 高尾は、それでは先輩方お先に!と言って緑間の腕を逆につかみ、なにか言いたげな先輩たちを残して二人で更衣室へ向かうことにする。「高尾」「なーに、真ちゃん」「いい加減に、そろそろ何か寄越してもいいだろう」 その言葉に、高尾ははあとため息をつく。そういえば、朝一にも同じようなことを言っていたなと思い出して。 ろくに練習をしていなくても汗で濡れたシャツを脱いで、乾いたタオルを肩にかける。「あのさー、真ちゃん。『愛を感じるもの』が欲しいっつって、俺に頼んでくれるのは嬉しいのさ」「ああ」 そこで頷くかい、変なデレだなあ、と高尾はむずむずしながら、言葉を続ける。「だけどさー、真ちゃん。もうちょーっと、言い方ってのが、ないかなあ?」「言い方?」「例えば俺がさ、…緑間!お前の持ってるそのお茶よこせよ!」「嫌にきまっているのだよ」 すかさず返す緑間に、高尾は先の口調が嘘のように微笑んで、「ね?そうなるでしょ?」 今真ちゃんが俺に言ったのって、そういう言葉なんだよー、と、へらへらとした口調で言う。「だからさ、別の言い方で言ってよ」「別の言い方…?」「そ。上手く言えたらごほーびあげちゃうわ☆」「気持ち悪いのだよ」 心の底から嫌そうな顔を浮かべる緑間を見て、高尾は軽く笑い声を上げた。 乾いたタオルで軽く汗を拭き、制汗スプレーを噴射する。乾いた体に、制服のシャツを羽織った。 さてお次はズボン、とジャージのウェストに指をかけ、引き下ろそうとしたその時だった。「く」「く?」「その……………高尾」「何?」「今日の俺のラッキーアイテムを、お前の愛を感じるものを、俺にくれないか」 …と。 何の感情にか顔を真赤にした緑間は、そう言った。 ズボンを脱ぎかけていた高尾はそのポーズのままフリーズし。 そして。「……………………ぶふっ」「?」「――――ぎゃははははは!何それ真ちゃん!ちょう真ちゃんっぽくない!!」「…………な」「あああ、録音しとけばよかった!何その真ちゃん!素直!真ちゃんのデレ期とうらーい!あははははは!」 笑いながら、高尾がベンチに転がる。それでも笑いはとまらず、彼は声を上げて笑い続けた。 げほごほむせながらそれでも笑い続ける高尾の姿に、ようやく緑間は状況を理解する。 威圧的な言い方が嫌だと言われ、だから言い直したというのに、大爆笑されて。 一発殴ってやろう、と拳を固めた頃、まだヒィヒィと笑いの余韻を残す高尾が起き上がった。「あ、はは、真ちゃん」「何なのだよ」「面白………いや間違った。上手く言えたから、約束どおりごほーびあげるよ」「面白…ってオイ」 しかし緑間がツッコミを入れている途中で、高尾が振り向きもせずに何かを放ってきた。「はい、俺の愛!」 飛んできた汚れた色のそれを、緑間は受け取る 思わず後ろ向きのままの高尾の姿を眺めれば、その首筋は笑いすぎただけが原因ではないように、赤く染まっていて。 握りしめた手のひらを、そっと開く。 そこにあったのは、ちびた消しゴムだった。 わたしの分の幸せも、あなたに。 この幸せを、倍にしてあなたに。 その意味をこめて。***********某ちゃんのネタに便乗した。しかし真ちゃんのツンデレ促進講座にしかならなくてマジ愉悦。「愛を感じるもの」=高尾のラッキーアイテムっていうね。あれね。ちゅーとかはぐとかそういった即物的なものじゃなくて、文房具ってところが青春。自分のラッキーアイテムが相手にとって「愛を感じるもの」だと考えるとか自分で書いててあれだが、リヤ充は末永くパイナップルぶつけられるべし。ちなみにおは朝占いはてけとーだけど、おとめ座だけはとあるネット占いから9/12のやつ拾ってきた。略したけど。おは朝って原作とかの中に出てくる?てけとーな感じでごめんね!何にせよ某ちゃんおめでと!去年祝えなくてごめんね!今年はちょう頑張ったよ!褒めて褒めて!ところで驚いたこと。ハイスペック彼氏 の元ネタ知りたくてぐぐろうとしたら「ハイスペック彼氏 高尾」がいきなり候補に出てくるわ「ハイスペック彼氏」でググったはずなのに最初の記事がいきなり「高尾マジハイスペック彼氏」だわなんなん高尾…こわい…結局元ネタわからんし、どういうことなの… PR