お前に会いにきたお題:ルウソ編 海賊 2009年10月22日 某端っこの人の「お前に会いにきた」ネタをお借りしました。ニュアンスが結構変わってしまった…ごめんなさい。【海賊】船長*狙撃手(勝手にほんのちょこっと某端っこの人のゾロサンにリンク) =====ああ困った、とおれは思った。どうやらキッチンには入れないらしい。真夜中、ふとのどが乾いてしまっただけなのに、どうしてまあ、こんなことに。今、何にも知らないふりをして突入するのは簡単だけど、できれば他人の、しかも仲間の『そんな』姿は見たくないわけで。「…はァ」しょうがない。確か工場にもボトルに入れた水を置いていたはずだから、あれを飲もう。渇いた喉を擦りながら、仕方なくおれは踵を返した。「あ?」「んあ?」扉の前に立ったところでフリーズ。なんと、工場の扉が向こうから開いたのだ。おれ工場本部から出てきた、おれじゃない誰か。「……」思わず、出てきた人物をまじまじと見てしまう。つまり、人のテリトリーだとか誰かの居場所だとか、そんなことを今さら気にするはずがない我らが船長を。「おー、ウソップ!どこ行くんだ?」「そりゃこっちのセリフだルフィ!お前こそ、何でここにいんだ?」「おれか?おれはお前に会いに来たんだよ」「あー?」「だってよ、男部屋誰もいねェんだ」ルフィの言葉におれは考える。フランキーは見張り当番、人間二人は…まあ、…キッチンにいる。うん、いるんだ、キッチンに。だからおれはキッチンに入れなかったわけで。つまり、残りは一人。「チョッパーは?」「んー、なんかナミに呼ばれて女部屋行った」「そっか」「お前は?」「ん?」唐突な切り返しに少々面食らうものの、まあルフィだからそんなものだろう。そうだな、と少し考えてから何となく、ルフィの喜びそうなことを言ってみようかな、と思った。「…おれは、お前の顔見に行くところだったんだ」「……」あ、疑わしい目。でもそこはルフィのこと、すぐ、それがどうでもいい話題だと思ったらしい。「じゃ、ここでいいか?」「何が」「おれはお前に会いに来たんだし、お前はおれの顔を見に来たんだよな?」「んー…ん、そうだな。そうかな」「よーし」「って待てーい!!」突然おれの肩を掴んできたルフィの手を引き剥がす。今何をしようとしたのかわかってしまったので。「おれはいま非常にのど乾いてるんだ!」「だからなんだよ」「だー!だから今はお預けだっての!阿呆!」「むー?」ルフィは納得いかないように首をかしげていたが、すぐににやりとした笑顔になる。振り向いたおれ工場本部内、作業台の上。その視線の先に…「ど、どうしたのかなー?ルフィくーん?」視線合わせてーおねがーいと言ってみるものの、ルフィの視線はアレを見ているばかりで。「あ!」目にもとまらぬスピードで腕が伸び、そのボトルを手に取る。そして、一気に口に含んでしまった。さながら顔だけ水ルフィ。「コンニャロ!何してくれんだ!」「むーむ、むむーむんむむ」「だー!何言ってんのかわかんねっつの!!」しかし、何となくはわかってしまう。膨らんだ頬と口を指差し、次におれを指差し。つまり、水飲みたいならおれとマウストゥーマウスでどうぞ、と。そういう意味だ、これは。そんなこと自分から出来るわけないと、おれがあたふたしていると、ルフィは焦れたようだった。「むー!」「うあ」おれの横の壁にダン!と手をついて、おれの逃げ道をふさぐ。次いですぐに口もふさがれた。意図はわかりきっているので、しかたなくおれも口を少し開けて受け止める。…しかしちょっと、一気に水くれすぎじゃないかなールフィくん。おれはゴムじゃねんだぞ。ぬるまった水が喉の中と外を流れおちていく感触を感じながら、おれは思った。明日からは必ず水を持ち歩こうということと、それから。おれたちはゾロとサンジのことを呆れられないな、ということを。-----あれー!?淵蝶書いてたハズなのになああああ!?先にこっちができちゃったのでうp。押せ押せ船長と流され狙撃手。某さんちでゾロとサンジの出番しかないなら、とりあえず自分が狙撃手の出番を補償できる。そして合わせ技で増えていくコックさんの存在。最初はちゃんとタイトルもついてて「渡る航路はホモばかり」って(ryごめんなさい嘘でした。よーし次こそはもうちょっと会話内容を合わせるぞ! PR